カーテンを買おうとして「Aフック」「Bフック」の選択肢に出会い、「Bフックって何が違うの?」と手が止まった経験はありませんか。フック選びを間違えると、カーテンの丈が合わなかったり、開閉しにくくなったりと、せっかくのカーテンが台無しになることもあります。
結論から言えば、Bフックはカーテンレールを生地で隠すタイプのフックで、見た目のすっきり感と光漏れ防止に優れています。ただし、レールの取り付け方によっては使えないケースもあるため、正しい知識が欠かせません。
・Bフックの仕組みとAフックとの具体的な違い
・Bフックカーテンのメリット・デメリットと失敗しない選び方
・レールの種類別に見るBフックの向き・不向き
・正しいサイズの測り方とよくある失敗の対処法
Bフックとは?カーテンフックの基本を押さえよう

Bフックはレールを隠すタイプのカーテンフック
Bフックとは、カーテン生地の上端からフックの引っかけ部分までの距離が約4cmあるタイプのフックです。この4cmの「立ち上がり」によって、カーテンをレールに掛けたときに生地がレールの上側にせり出し、レール本体を覆い隠します。
なぜ4cmなのかというと、一般的な機能性カーテンレールの幅(厚み)がおよそ3〜4cmで設計されているためです。ちょうどレール全体を覆える高さとして、業界標準で約4cmに設定されています。
たとえば、リビングの大きな窓に機能性レールがむき出しで付いている場合、Bフックを選べばアルミやステンレスのレール本体が生地に隠れ、窓まわりの見た目がすっきり整います。
注意点として、Bフックの「B」はあくまでフック位置の呼び方であり、フック自体の形状が特別なわけではありません。アジャスターフック(位置調整式フック)であれば、同じフックでAポジションにもBポジションにも切り替えられます。
Aフックとの見た目の違いはフック位置の「たった3cm」
Aフックはカーテン上端からフック位置までが約1cm。Bフックは約4cm。この差はわずか3cmですが、カーテンの見え方はまったく変わります。
Aフックの場合、カーテン上端がレールの下に来るためレールが見えたままになります。対してBフックでは、レール上に生地が約3cm立ち上がり、レールが正面から見えなくなります。
具体的には、Aフック仕様のカーテンは上端が直線的にすっきり並び、ヒダも整いやすいのが特徴です。一方、Bフック仕様はレール上に生地が立ち上がるぶん、寄せたときにヒダがかさばりやすくなります。
「たかが3cm」と思われがちですが、レールが見えるか隠れるかは部屋の印象を大きく左右します。購入前にどちらのフック位置で注文するか、必ず確認しましょう。
アジャスターフックならA・Bの切り替えができる
現在、既製カーテンやオーダーカーテンの多くに付属するのは「アジャスターフック」と呼ばれるタイプです。フック位置をスライドさせるだけで、AフックにもBフックにも切り替えられます。
アジャスターフックのスライド幅は製品によって異なりますが、上下合わせて約4cm程度の調整幅が一般的です。つまり、丈を微調整しながらA・Bの切り替えもできるため、引っ越し先でレールが変わっても対応しやすいのが利点です。
ただし、縫い付けタイプの金属フック(ハサミ型フック)が付いている場合は位置調整ができません。古いカーテンや一部の仕立て方では固定式フックが使われていることがあるため、フックの種類を事前に確認しておきましょう。
よくある失敗として、アジャスターフックを最大限まで伸ばして使い続けるケースがあります。極端な位置で使うとフックに負荷がかかり、プラスチックが割れる原因になるため、無理のない範囲での調整にとどめてください。
Bフックはフック位置が上端から約4cmで、レールを隠すタイプ。アジャスターフックならA・Bの切り替えが可能です。
BフックとAフックの違いをカーテン選びの視点で比較する
構造の違い:フック位置と生地の立ち上がり
AフックとBフックの最大の違いは、カーテン上端からフック引っかけ部分までの距離です。Aフックは約1cm、Bフックは約4cm。この差によって、カーテンを吊るしたときの生地の立ち上がり量が変わります。
Aフックではカーテン上端がレールの真下に位置するため、レールより上に生地は出ません。Bフックでは約3cm分の生地がレール上に立ち上がり、レールを前面から覆います。
この構造の違いは、カーテンの「総丈(そうたけ)」にも影響します。同じ窓に同じ長さのカーテンを掛けた場合、BフックはAフックよりも裾が約3cm短く見える計算になります。オーダー時にはフックタイプに合わせた丈指定が必要です。
フックの種類を確認せずに丈だけ測って注文すると、「思ったより短い」「床に引きずる」といったサイズ違いが起きやすいので注意してください。
| 比較項目 | Aフック | Bフック |
|---|---|---|
| フック位置(上端から) | 約1cm | 約4cm |
| レールの見え方 | レールが見える | レールが隠れる |
| 光漏れ防止 | △ レール上から光が漏れやすい | ○ 上部の隙間を軽減 |
| ヒダのまとまり | ○ すっきり整う | △ かさばりやすい |
| 天井付けレール | ○ 対応可 | × 天井に干渉する |
| 正面付けレール | ○ 対応可 | ○ 対応可 |
| 装飾レール | ○ デザインを活かせる | × レールを隠してしまう |
見た目の違い:すっきり派か、隠す派か
Aフックは「レールを見せる」吊り方です。装飾レール(木製レールやアイアンレール)を使っている場合は、レールのデザインがインテリアの一部になるため、Aフックで見せるほうが映えます。
Bフックは「レールを隠す」吊り方で、特に機能性レール(アルミ製の事務的なレール)が付いている部屋では威力を発揮します。シルバーやホワイトの金属レールを生地で覆うだけで、窓まわりの印象が格段に変わります。
賃貸マンションに多い機能性レールの場合、Bフックでレールを隠すと部屋全体がすっきり見えるという口コミ傾向があります。一方、北欧風やナチュラルインテリアを好む層には、木製装飾レール+Aフックの組み合わせが支持されています。
どちらが正解ということはなく、「レールを見せたいか、隠したいか」というインテリアの方向性で選ぶのがポイントです。
機能面の違い:光漏れ・断熱・開閉のしやすさ
機能面では、Bフック最大のメリットはカーテン上部からの光漏れを軽減できることです。Aフックではレールとカーテン上端の間に約1〜2cmの隙間が生まれやすく、朝日や街灯の光がここから漏れます。Bフックなら生地がレール上を覆うため、この隙間がほぼなくなります。
断熱効果もBフックのほうがやや有利です。レール上の隙間は光だけでなく空気の通り道でもあるため、Bフックで塞ぐことで冷暖房効率が向上するとされています。
一方、開閉のしやすさではAフックに軍配が上がります。Bフックはレール上に生地が立ち上がるぶん、カーテンを束ねたときにヒダがかさばり、タッセルでまとめにくくなることがあります。
遮光カーテンや寝室用カーテンなど光を遮りたい場面ではBフック、リビングで頻繁に開閉するドレープにはAフックのほうがストレスは少ないでしょう。
Aフックは「見せる+開閉しやすい」、Bフックは「隠す+光漏れ防止」。レールの種類と目的で選ぶのが正解です。
Bフックカーテンのメリット——光漏れ対策だけじゃない利点

レールを隠して窓まわりをすっきり見せる
Bフックカーテンの最もわかりやすいメリットは、機能性レールを生地で覆い隠せることです。賃貸住宅の多くに標準装備されている機能性レールは、アルミやスチール製で見た目が事務的になりがちです。
レールが見えなくなるだけで、カーテンと壁が一体化したような統一感が生まれます。これは装飾レールに交換できない賃貸住宅では特にありがたい効果です。
実際にカーテン専門店の購入データを見ると、賃貸住宅で機能性レール使用のケースではBフック指定が多い傾向にあるとされています。「レールを替えられないなら隠す」という合理的な選択です。
ただし、装飾レールにBフックを使うと、レールのデザインが隠れてしまい本末転倒です。装飾レールの場合はAフックを選んでレールを見せましょう。
Bフックカーテンで上部からの光漏れを大幅に減らせる
Bフックのもう一つの大きなメリットは、カーテン上部からの光漏れ軽減です。遮光カーテンを選んでも、Aフックで吊るすとレール上部に1〜2cmの隙間ができ、そこから光が漏れてしまいます。
Bフックなら生地がレール上に約3cm立ち上がるため、この隙間をほぼ塞ぐことができます。完全遮光1級カーテン(遮光率99.99%以上)を使っている場合でも、フックがAタイプだと上部から光が入り、体感の遮光効果が下がるケースは意外と多いです。
寝室で朝日に起こされたくない場合や、夜勤明けで昼間に眠りたい場合には、遮光カーテン+Bフックの組み合わせが効果的です。
ただし、Bフックだけでは横からの光漏れやカーテン裾からの光漏れは防げません。完全な遮光環境を目指す場合は、カーテンの幅を窓枠より片側5cm以上長くする、裾を床に1cm程度垂らすなどの合わせ技が必要です。
冷暖房効率アップにも貢献する
意外と知られていないのが、Bフックカーテンの断熱補助効果です。カーテン上部の隙間は光だけでなく、空気の通り道にもなっています。冬場は窓で冷やされた空気がレール上の隙間から室内に流れ込み、「コールドドラフト」と呼ばれる冷気の下降気流を引き起こします。
Bフックで上部の隙間を塞ぐと、この冷気の流入を抑えられるため、暖房効率がわずかながら改善します。一般的に、カーテンの上部・両端・裾の隙間を小さくするほど断熱性は高まるとされています。
夏場も同様に、日射で温まった窓面の輻射熱がレール上の隙間から室内に入り込むのを軽減できます。エアコンの設定温度を1℃変えるだけで電気代は約10%変わるとされるため、こうした小さな工夫の積み重ねは侮れません。
もちろん、Bフックだけで劇的な省エネ効果が得られるわけではありません。あくまで「カーテンによる断熱」の補助要素として、遮熱カーテンや裏地付きカーテンと組み合わせると効果が高まります。
Bフックの断熱効果をさらに高めたいなら、「リターン仕様」もおすすめです。カーテンの両端をレールの奥まで回り込ませる仕立て方で、横からの光漏れと隙間風を同時に防げます。オーダーカーテン専門店で対応していることが多いため、気になる方は問い合わせてみてください。
Bフックカーテンのデメリットと注意したい設置条件
天井付けレールにはBフックカーテンが使えない
Bフックの最大のデメリットは、天井付け(天付け)レールには使えないことです。天井付けとは、カーテンレールが天井面に直接ビス留めされている取り付け方法です。
Bフックでは生地がレールの上に約3cm立ち上がりますが、天井付けレールの場合、そのすぐ上が天井です。生地が天井に当たって折れ曲がり、開閉のたびにこすれてしまいます。
こすれが続くとカーテン上部の生地が毛羽立ったり、裂けたりする原因になります。さらに、生地が天井に引っかかってスムーズに開閉できず、ランナー(レール内の滑車部品)を傷める可能性もあります。
天井付けレールの場合は、Aフック一択です。購入前にレールが「正面付け(壁付け)」か「天井付け」かを必ず確認してください。見分け方は簡単で、レールの上に手を入れて天井との間に隙間があれば正面付け、なければ天井付けです。
カーテンボックス(レールを覆う箱型の造作)が付いている窓もBフックは不向きです。ボックス内の天板に生地が当たり、天井付けと同じ問題が起きます。カーテンボックスがある場合はAフックを選びましょう。
ヒダがかさばり、束ねたときにまとまりにくい
Bフックで吊るしたカーテンは、レール上に立ち上がる約3cmの生地がヒダに影響を与えます。カーテンを端に寄せたとき、この立ち上がり部分が折り返されてかさばり、ヒダがきれいに揃いにくくなります。
特に厚手の遮光カーテンや裏地付きカーテンの場合、生地のボリュームが大きいぶんかさばりが顕著です。Aフックなら上端がフラットに揃うため、束ねたときにヒダが整いやすく、タッセルやクリップでまとめやすいという利点があります。
たとえば、1.5倍ヒダ仕様のカーテンをBフックで吊ると、開けたときのたまり(束ねた部分)がAフックより約1.5〜2cm厚くなるとされています。2倍ヒダではさらに差が広がります。
窓を全開にする時間が長いリビングなどでは、開けたときのまとまりの良さも重要なポイントです。見た目のすっきり感を重視するなら、Aフックのほうが有利な場面もあります。
レースカーテン(窓側)をBフックにすると問題が起きやすい
ダブルレール(2本並びのレール)の場合、窓側にレースカーテン、室内側にドレープカーテンを掛けるのが一般的です。このとき、窓側のレースカーテンをBフックにするのは避けたほうが無難です。
窓側のレールは壁(窓枠)に近いため、Bフックにするとレースの上部が窓枠や壁に接触しやすくなります。接触すると開閉時にレースが引っかかったり、汚れやすくなったりします。
基本的な組み合わせとして推奨されるのは、「ドレープ(室内側)=Bフック、レース(窓側)=Aフック」です。ドレープでレールを隠し、レースはAフックですっきり吊るす。これが最も多く採用されている組み合わせです。
ただし、レールの取り付け位置によってはドレープもAフックが正解になるケースがあります。自分の窓の状況を確認したうえで判断してください。
Bフックが使えないのは「天井付けレール」「カーテンボックス付き」「窓側レース」の3パターン。購入前にレールの取り付け方を必ず確認しましょう。
Bフックカーテンが向いているレールの種類と取り付け方
機能性レール×正面付けがBフックカーテンの王道
Bフックが最も力を発揮するのは、機能性レールが壁面に正面付けされているケースです。正面付けとは、窓枠の上の壁にブラケット(取り付け金具)をビス留めし、そこにレールを固定する方法です。
正面付けではレールと天井の間に十分な空間があるため、Bフックの立ち上がり部分が天井に干渉しません。レールの上に約3cmの生地がせり出しても問題なく開閉できます。
賃貸マンション・アパートの窓に最も多いのがこの「機能性レール+正面付け」の組み合わせです。入居時に付いているシルバーやホワイトのC型・角型レールがこれに該当します。
正面付けかどうかの確認方法は、レールの上側に手を入れてみること。天井との間に5cm以上の隙間があれば正面付けと判断してよいでしょう。
装飾レールにはBフックカーテンは不向き
木製レールやアイアンレールなどの装飾レールには、Bフックは基本的に不向きです。装飾レールはそのデザイン自体がインテリアの一部であり、Bフックで隠してしまうと装飾レールを選んだ意味がなくなります。
また、装飾レールの多くは「天井付け」ではなくブラケットで壁に正面付けされていますが、リングランナーを使うタイプが一般的です。リングランナーはフックの引っかけ位置がレールの下側に来る構造のため、Aフックで吊るすのが前提の設計になっています。
たとえば、直径2.5〜3.5cmの木製ポールレールにリングランナーで吊るす場合、Aフックを使えばポールの美しい木目やキャップ(端の装飾金具)がしっかり見えます。Bフックにすると生地がポールの上に被さり、見た目が不自然になります。
装飾レールを選ぶ場合はAフック、機能性レールを隠したい場合はBフック。この基本を押さえておけば、フック選びで迷うことはほぼなくなります。
ダブルレールでのBフックカーテンの正しい使い分け
ダブルレール(2本レール)の場合、室内側のレールにドレープカーテン、窓側のレールにレースカーテンを掛けます。Bフックを使うなら、室内側のドレープだけに適用するのがセオリーです。
室内側のドレープをBフックで吊ると、手前のレールが隠れて見た目がすっきりします。同時に、窓側のレースはAフックにすることで、ドレープとレースの生地が干渉しにくくなり、スムーズに開閉できます。
逆にレースもBフックにしてしまうと、ドレープとレースの立ち上がり部分がぶつかり合い、開閉時に引っかかるトラブルが起きやすくなります。特にレール間の距離が短い場合(レール芯々で5cm以下)は干渉リスクが高まります。
なお、シングルレール(1本レール)の場合は、レースを1枚だけ掛けるケースが多いですが、このときもBフックよりAフックが無難です。レースは薄手で立ち上がりが不安定になりやすく、見た目が崩れやすいためです。
ダブルレールの基本は「ドレープ=Bフック、レース=Aフック」。レールの種類と設置位置に合わせてフックを使い分けましょう。
Bフックカーテンをきれいに見せるサイズの測り方

Bフック用のカーテン丈は「ランナー下から測る」が基本
カーテンのサイズを測るときの基準点は、レール本体ではなくランナー(滑車)のリング下端です。これはAフックでもBフックでも同じです。
ランナー下端から窓枠下(または床)までの距離を測り、そこからフックタイプに応じた仕上がり丈を指定します。Bフックの場合、ランナー下端から裾までの「仕上がり丈」を注文すれば、カーテンメーカー側で立ち上がり分を含んだ「総丈」に自動計算してくれるのが一般的です。
具体的には、掃き出し窓(床まである窓)なら「ランナー下から床まで−1cm」、腰高窓なら「ランナー下から窓枠下+15〜20cm」が仕上がり丈の目安です。
よくある間違いは、レールの上端やブラケットの位置から測ってしまうことです。測定基準がずれるとフックタイプに関係なくサイズが合わなくなるので、必ずランナー下端を基準にしてください。
幅の測り方——Bフックでも基本は「レール幅+ゆとり」
カーテンの幅はフックタイプに関係なく、レールの両端にある固定ランナー間の距離を測ります。固定ランナーとは、レール端に動かないように固定されている金具のことです。
測った固定ランナー間の距離に対して、ゆとり(約3〜5%)を加えた数値が注文幅になります。たとえば固定ランナー間が180cmなら、185〜190cm程度が適正幅です。
Bフックの場合、レール上に生地が立ち上がるぶん、幅方向もわずかに生地を消費します。しかしこの差は微小(片側数mm程度)なので、通常のゆとり計算に含めて問題ありません。
注意すべきは、ゆとりを多く取りすぎると生地がだぶつき、Bフックの立ち上がり部分がますますかさばることです。適切なゆとりは3〜5%を目安にしましょう。
レールの固定ランナー間の距離を測る(幅の基準値)
ランナー(滑車)のリング下端から窓枠下(または床)までの距離を測る(丈の基準値)
幅は基準値に3〜5%のゆとりを加える。丈は掃き出し窓なら−1cm、腰高窓なら窓枠下+15〜20cm
注文時に「Bフック希望」と指定する(既製品はフックタイプが固定の場合もあるので確認を)
既製カーテンを買うときのBフック対応チェック
オーダーカーテンならフックタイプを自由に指定できますが、既製カーテンの場合は注意が必要です。多くの既製カーテンにはアジャスターフックが付属しており、購入後にA・Bを切り替えられますが、丈の設計がAフック基準になっている製品が大半です。
Aフック基準で作られたカーテンをBフック位置に変えると、フック位置が約3cm上がるぶん、裾が約3cm短くなります。「既製品でぴったりの丈を選んだはずなのに短い」という失敗は、この仕組みを知らないことが原因です。
対策としては、Bフックで使う前提なら、既製品のサイズを「希望の仕上がり丈+3〜4cm」長いものを選ぶことです。たとえば仕上がり丈178cmが希望なら、182cm丈の製品を選ぶとBフック位置でちょうど良い長さになります。
なお、アジャスターフックが付属しない製品や、フック位置が固定の製品もあります。購入前に商品説明で「フックタイプ」「アジャスター対応」の記載を確認する習慣をつけましょう。
既製カーテンをBフックで使うなら、丈は「希望の仕上がり丈+3〜4cm」を選ぶこと。Aフック基準の製品をそのままBフックに切り替えると裾が短くなります。
Bフックカーテンでよくある失敗と対処法
失敗①:天井付けレールにBフックを使って生地が傷んだ
最も多い失敗パターンが、天井付けレールにBフックカーテンを掛けてしまうケースです。生地の立ち上がり部分が天井にこすれ続け、数カ月で生地上端が毛羽立ったり変色したりします。
原因は、レールの取り付け方法を確認せずにフックタイプを選んでしまうこと。特に引っ越し直後や初めてカーテンを購入する場合に起きやすい失敗です。
対処法は、すぐにフックをAフック位置に切り替えることです。アジャスターフックなら工具不要でスライドさせるだけ。ただし、Aフックに変えるとカーテンの裾が約3cm長くなるため、床に引きずる場合は丈の調整が必要です。
裾を引きずる場合の応急処置として、裾を折り返して安全ピンで仮留めする方法があります。恒久的な対策としては、裾上げテープ(アイロン接着タイプ)で丈を詰めるか、カーテンのお直しサービスに出すとよいでしょう。
失敗②:Bフックに切り替えたらカーテンの丈が短くなった
Aフック仕様で購入したカーテンを、後からBフックに切り替えた結果「裾が足りない」という失敗も多く見られます。先述のとおり、Bフック位置にするとフックが約3cm上がり、そのぶん裾が短くなります。
掃き出し窓の場合、Aフックで「床から−1cm」に合わせていたカーテンは、Bフックに切り替えると「床から−4cm」になり、裾と床の間に隙間ができます。この隙間から冷気や光が入り込み、Bフックで上を塞いだ効果が半減してしまいます。
対処法としては、次の2つがあります。1つ目は、丈の長いカーテンに買い替えること。2つ目は、裾の折り返し(通常8〜10cm)を一部ほどいて丈を出す方法です。ただし折り返しを全部ほどくと裾のウエイト(重り)がなくなり、裾のラインが崩れることがあります。
最初からBフックで使う予定があるなら、購入段階でBフックを前提とした丈を指定するのが確実です。
失敗③:フックの向きを間違えてカーテンが傾いた
アジャスターフックには上下の向きがあります。フックの引っかけ部分(カギ状の金具)がランナーに掛かる側、スライド部分がカーテンの芯地ポケットに差し込む側です。
この向きを間違えて取り付けると、カーテンが前後に傾いたり、フックがランナーから外れやすくなったりします。特にBフックの場合、立ち上がり部分が重力で前に倒れ込むため、フック向きが正しくないと傾きが顕著に出ます。
正しい取り付け方は、フックのスライド部分を上にし、引っかけ部分を下にして芯地ポケットに差し込みます。その後、フック位置をBポジション(上端から約4cm)にスライドさせてからランナーに掛けます。
カーテンが傾いている場合は、一度フックをすべて外してから正しい向きで付け直しましょう。片方だけ直すと左右で高さがずれることがあるため、全フックを一度に確認するのがおすすめです。
- 機能性レールの正面付け
- ダブルレールの室内側ドレープ
- 遮光カーテンで光漏れを減らしたい
- 天井付け・カーテンボックス付き
- 装飾レール(木製・アイアン)
- 窓側のレースカーテン
Bフックカーテンに合う素材・スタイルの選び方
遮光カーテン×Bフックは「光漏れゼロ」を目指す最強の組み合わせ
Bフックの光漏れ防止効果を最大限に活かすなら、遮光カーテンとの組み合わせが効果的です。遮光等級は1級(遮光率99.99%以上)、2級(同99.80%以上)、3級(同99.40%以上)の3段階に分かれています。
1級遮光カーテンは生地自体がほぼ光を通しませんが、Aフックで吊るすとレール上の隙間から光が漏れるため、体感では「暗いけれど完全に真っ暗ではない」状態になりがちです。Bフックでレール上を覆えば、この光漏れを大幅に減らせます。
素材としては、ポリエステル100%の遮光カーテンが最も種類が豊富で価格帯も幅広い(幅100cm×丈200cmの1枚あたり2,000〜10,000円程度)ため、選びやすいでしょう。※最新の価格は各メーカー公式サイトでご確認ください。
注意点として、遮光カーテンは一般的に生地が厚く重いため、Bフック使用時のヒダのかさばりが気になりやすい素材でもあります。開閉のしやすさとのバランスを考えて選んでください。
リネン・コットンなど天然素材カーテンとBフックカーテンの相性
リネンやコットンなどの天然素材カーテンは、ナチュラルな風合いが魅力ですが、Bフックとの組み合わせには注意が必要です。天然素材は化学繊維に比べてハリが弱く、Bフックの立ち上がり部分がきれいに立たないことがあります。
| 比較項目 | ポリエステル | リネン(麻) | コットン(綿) |
|---|---|---|---|
| Bフック立ち上がりの安定感 | ◎ ハリがあり安定 | △ 柔らかく倒れやすい | △ やや柔らかい |
| 遮光性 | ◎ 遮光加工しやすい | △ 透け感あり | ○ 厚手なら一定の遮光 |
| 洗濯後の縮み | ○ 縮みにくい | × 3〜5%縮む場合あり | △ 1〜3%縮む場合あり |
| 通気性 | △ 低い | ◎ 吸放湿性に優れる | ○ やや通気性あり |
| Bフックとの総合相性 | ◎ | △ | ○ |
リネンカーテンは洗濯で3〜5%縮む可能性があり、Bフック仕様で丈をぴったりに合わせると、洗濯後に裾が短くなるリスクがあります。リネンカーテンにBフックを使う場合は、仕上がり丈に余裕を持たせるか、ドライクリーニングを選ぶのが安全です。
コットンカーテンはリネンほどではないものの、やはり洗濯による縮みが1〜3%程度あるとされています。Bフックで使う場合は丈の余裕を考慮しておきましょう。
Bフックカーテンに合わせるレースの選び方
ドレープカーテンをBフックにした場合、レースカーテン側はAフックにするのが基本です。ここで重要なのは、レースの丈を「ドレープの裾から1〜2cm短く」設定することです。
ドレープをBフックにすると、Aフックの場合より裾の位置が約3cm上がります。レースの丈もこれに合わせて調整しないと、ドレープの裾からレースがはみ出して見えてしまいます。
レースカーテンの素材は、ポリエステルのボイルレースが最も扱いやすい選択肢です。ミラーレース(外から見えにくい加工)やUVカットレースなど機能性のあるものも豊富に展開されています。
なお、レースカーテンだけを単独で掛ける場合(ドレープなし)は、Aフックが推奨です。薄い生地はBフックの立ち上がり部分が安定しにくく、見た目が乱れやすいためです。
Bフックにはハリのあるポリエステル素材が好相性。天然素材カーテンでBフックを使う場合は、洗濯縮みを見越して丈に余裕を持たせましょう。
まとめ:Bフックカーテンを正しく選んで快適な窓辺をつくろう
Bフックは、カーテンレールを生地で隠して窓まわりをすっきり見せ、光漏れや隙間風を軽減してくれる便利なフックタイプです。ただし、すべての窓に使えるわけではなく、レールの取り付け方法や種類によって「使える・使えない」がはっきり分かれます。正しい知識を持って選べば、カーテンの見た目も機能も一段階アップします。
この記事の要点を振り返りましょう。
- Bフックはフック位置が上端から約4cmで、カーテン生地がレールの上に約3cm立ち上がりレールを隠す
- Aフックは「レールを見せる」、Bフックは「レールを隠す」——レールの種類とインテリアの方向性で選ぶ
- Bフック最大のメリットはレール隠しと光漏れ防止。遮光カーテンとの相性が良い
- 天井付けレール・カーテンボックス付き・装飾レールにはBフックは不向き
- ダブルレールでは「ドレープ=Bフック、レース=Aフック」が基本の組み合わせ
- 既製カーテンをBフックで使うなら、丈は希望の仕上がり+3〜4cm長いものを選ぶ
- ハリのあるポリエステル素材がBフックの立ち上がりと好相性。天然素材は洗濯縮みに注意
まずは、ご自宅のカーテンレールが「正面付け」か「天井付け」かを確認するところから始めてみてください。レールの上に手を入れて天井との間に隙間があれば正面付けです。そこがクリアできれば、Bフックの恩恵をしっかり受けられます。フック選び一つで窓辺の快適さは変わります。ぜひ今回の内容を参考に、ご自宅に合ったフックタイプを選んでみてください。

コメント